Aさんは、スタッフの「やってみる?」とか「食べる?」などの誘いかけに答えたりすることはなく、マイペースなお子さんです。その代わり、自分の興味のあるものが目に入ると、スタッフの手をふりほどいて行ってしまい、そこから動かなくなることもあります。
ある日、調理の材料などを買いに行く時、「買い物に行きたい」か「残る」かを、みんなに尋ねたところ、Aさんは「行く?」「行かない?」の問いかけに、いつものように無言です。行けば、好きな物の場所から離れなくなる可能性はあります。事前にお母さんに確認したところでは、「どちらでも良いけれど、行くなら、その店にしか行かないことを伝えていただければ大丈夫だと思います。」とのことだったので、そうすることにしました。担当スタッフは若干不安そうでしたが、Aさんに行く場所と買うものを事前に伝え、お店でも、「あちら側には今日は行かないからね。」と何度も繰り返しました。Aさんの視線は… 案の定好きなものが置いてある方に釘付けでしたが、「今日は我慢ね。」の声掛けに、なんとかとどまってくれてたAさんでした。 最後にはやはりダッと駆け出しそうになりましたが、スタッフの俊敏な動きで、無事に買い物を済ませることが出来ました。がんばったね
調理活動でも、「切ってみる?」との声かけに、スーッと違う方に行ってしまうAさんでしたが、思い切って包丁を握らせてみたところ、抵抗するでもなく、すんなりと包丁を手にしてジャガイモにをあてるAさんに、スタッフが手を添えるとジャガイモを切ることが出来ました やった~
きっと、Aさんの中では「やりたいよ~。」「やるよ。」と言っていたのかもしれません。分かってあげられなくてごめんね
「興味がないのかな。」「嫌いなのかな。」と、こちらの思い込みが、Aさんの体験する機会を奪ってたんですね。
反省から始まりましたが、「母の日」「好きなこと」「カレー作り」の様子をお知らせします。
●母の日工作
5月の第2日曜日は母の日。お母さんが大好きな子ども達ですが、あまりお母さんに感謝するという機会はないかもしれません。そこで、お母さんにプレゼントをしようと、フエルトでカーネーションのコサージュを作りました。
担当スタッフは、事前に試作を重ね苦労したようですが、子ども達が頑張って作ってくれたと喜んでいました。
先ずは、「お母さんが好きな色は何かな?」と尋ねるところからスタートです。
子ども達は悩みながらも、思い思いに花びらの色を決めてスタッフと一緒に縫っていきました。
それから、お母さんへのメッセージを書いたカードを添えることにしました。
カードとプレゼントを手にしたお母さんは、どんな言葉をかけてくれたのでしょうか?
●好きなこと活動
5月は運動会・体育祭のシーズンでもあります。土日の活動でも、登校日だったり運動会だったりで、利用者が少ない日があり、その上、体調を崩してキャンセルする子がいると利用者が1名になることも…
めったにないのですが、5月にはそういう日が2回もありました。
利用者1名なら、思いっきりその子の好きなことをさせようということで、活動内容を変更することにしました。
① 電車が大好きなAさん。電車に乗ったり、眺めたりしながら電車の旅を楽しんでもらいました。
グラバー園まで行ったり、ロープウェイで稲佐山に行ったりして、大満足の1日となったようで
す。
② 公園が大好きなBさん。稲佐山公園に遊びに行きました。こちらも大喜びかと思いきや…
なぜか不機嫌モード。 言葉での表現が苦手なBさんは、地面に寝転んだりして不満を表しま
す。 「みんなはどこ?」「なんでぼくだけなの?」…と言いたかったんでしょうね。
1人もいいけど、やっぱりみんなといっしょが楽しいですよね。
●カレー作り
いっしょに作ってみんなで食べるとおいしさも格別ですよね。
今回はまず、「カレーには何が入っているのかな?」という問いかけから、必要な物をみんなで考えて材料を買いに行きました。
慣れた手つきでピーラーを使う子もいますが、そうでない子は、スタッフと一緒に野菜の皮をむいたり、切ったりしてもらいました。食器を準備して洗ったり、拭いたりとみんな大忙しです。
一心不乱(…はちょっと大げさかな)に取り組む子や、ちょっと休み休み取り組む子など、それぞれのペースで参加していました。
今回はチキンカレーを作りました。とってもおいしく出来上がり、みんなおかわりしました。デザートのフルーツヨーグルトもおいしかったです。