体験して納得!

三寒四温を肌で感じながら、日増しに春の訪れを感じるようになってきました。先日まで、満開だった桜も春の嵐に飛ばされ散ってしまいましたね。

3月の定例会は「知的障害ってどんな感じ?」というテーマで、疑似体験を通して知的障害のある人の感じ方や見方を体験していただきました。

先日、福岡県育成会主催の研修会で、知的障害児・者への理解を促進するために活動をされている「ぴーす&ピース」(*下記参照)の講演の中で、身近にあるものや手作りのグッズを使って「知的障害者の疑似体験」をする機会がありました。とても面白い内容で、ぜひ皆さんにも体験していただきたいと思い企画しました。

疑似体験の一つとして、こちらから「りんご」「ちょっと」「ボール」などの言葉を提示してそれをイメージして絵に描いていただきました。例えば「りんご」など具体的なものはすぐに描くことができますが、「ちょっと」というあいまいな言葉だと描くことがとても難しく、皆さん悩んでおられました。また「ボール」は簡単に描くことができますが、人によってイメージするボールの種類が違っていて、一つに絞られないこともわかりました。その他には、一枚の風景写真を見せて「これは何の写真ですか?」と質問してみると、同じ写真でもそれぞれに視点が違っており、どれも間違いではなく、みんな違っていいのだと認め合うことで理解が深まりました。また、軍手を2枚重ねて嵌めて鶴を折るという不器用さの体験や、ほめられるのと、厳しい言葉でせかされるのでは作業効率や気持ちにどのような変化があるのかなどのことも体感し、意見交換をしました。

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親として、知的障害のことを理解しているつもりでいましたが、実際に体験をすることで、あいまいな言葉やものは非常にわかりにくく、本人にとって混乱したり不安につながるものであり、ものの見方も一つに限らず人それぞれにあっていいのだと改めて感じました。

 

*「ぴーす&ピース」・・・知的障害児・者の理解を促進するために、たつの市手をつなぐ育成会(兵庫県)と市民や市役所職員の有志の方々が、メンバーとなり、地域の学校や警察をはじめ県外の育成会へも出向かれ活動されています。

4月の定例会は4月15日(金)10:00~13:00、春爛漫のグラバー園散策とランチを予定しています。

お問い合わせ、お申し込みはタイムケア事務局(☎095-893-6096)まで。