「どうして、お母さんたちって、お子さんができることまで、できませんって言うんですか?」と、ある日、学生スタッフの一人から尋ねられました。
どういう意味か聞くと、朝から送って来たお母さんたちと、その日の体調や気分などを聞く際に、その日の活動に関連して、「うちの子は〇〇できないんです。」とか「〇〇はしません。」「〇〇は食べません。」などというお話をされるが、意外とやってみるとできることがあるので、なぜできることをできないって言うのか不思議に思ったそうです。
それは、謙遜している部分もあるのかもしれませんが、多くの場合、「支援があればできるかもしれないけど、ひとりではできません。」という意味で言われているのでしょう。また、実際親の前ではしないことも、親がいないところでは、自分がやるしかないと思って自分でやるのかもしれませんし、周りの仲間がやっているのを見て、自然とできてしまうこともあるのかもしれません。
親は自分がわが子のことを一番知っていると思っているつもりですが、障害があることにとらわれ過ぎて、本人の可能性には案外考えが及ばないものかもしれませんね。たくさんのできない事や苦手な事が、タイムケアの仲間の刺激やタイムケアスタッフの支援で、できるようになり、自信を持てるようになってもらえるといいなと思います。
では、6,7月の活動を中心にお知らせします。
●乗馬「ゆうゆう牧場」
例年ご招待いただいている長崎中央ロータリークラブ様のご厚意で、今年もゆうゆう牧場での乗馬を体験させて頂きました。
みんなすんなり馬に乗ることができ、余裕の笑みを浮かべていました。以前、馬の背中で立ち上がろうとした中国雑技団張りのAさんは、スタッフの緊張が走る中、楽しく乗馬を終えることができました。
乗馬の他にエサやりやブラッシングなども体験させていただき、すっかり馬と仲良しになりました。
ピザやソーセージ、ジュースまでごちそうになり、満足、満腹の1日となりました。
ローターリークラブのみなさん、ゆうゆう牧場のみなさん、ありがとうございました。
●あぐりの丘アイス作り
夏の定番活動あぐりの丘のアイスクリーム作りです。キンキンに冷えた容器の中身をくるくる回していくと徐々に固まっていきます。
大好きなアイクリームが出来上がる様子を見てみんなワクワク 出来上がるのが待ちきれない様子でした。手作りアイスをコーンに移して出来上がり。自分で作ったアイスをおいしくいただきました。
●元宮冷やし中華作り
夏の定番冷やし中華作りです。この日は薄焼き卵をレンジ用トレイを使って作ってみました。自分でできるようになることは大事なことですが、今は便利な道具もいろいろある
ので、それを利用することで、できる事が
増えればいいですよね。 この日は育成会の本人活動の夢くらぶのみなさんや研修に来たスタッフ希望の3人の学生さんもいっしょに、和気あいあいと調理は進み、おいしい冷やし中華ができました。
●七夕飾り作り
タイムケアでは季節の行事を大切にしています。七夕は毎年やっているのですが、昨年は本物の笹を切って来てもらったのに、使う前には枯れてしまうという苦い思い出があったので、今年は担当のスタッフがアイディアを練りに練って、すてきな七夕飾りを考えてくれました。
100円ショップで揃えた材料を使って、時にスタッフの手を借りながら、それぞれ思い思いの作品が出来上がりました。
最後に短冊に願い事を書いてもらったのですが、「願い事を書いて。」と言われ、「願い事」と素直に書いた子にはみんな大笑いでした。
元宮では調理の活動をよくするのですが、小学校低学年のお子さんで、それが定着しているのか、調理道具を出して来てご飯を作る真似をする姿が微笑ましかったです。
●科学館「ドラゴン城の冒険」
科学館の夏の特別展「ドラゴン城の冒険」に行ってきました。いろいろなトリックに挑戦し、冒険をクリアして伝説のドラゴンを探し出すというわくわくするような内容です。
お城の魔人と対決したり、回転するトンネルを渡ったり、陽気な踊る巨大お化けと記念撮影をしたりして、たくさんのトリックの部屋を抜けました。
そしてついに、伝説のドラゴンに会うことができました
みんな巨大なドラゴンの登場にびっくり 目が釘付けとなって、なかなか離れることができませんでした。
「楽しかったね。」とハートセンターに戻ってからも、話題は尽きない様子でした。