今まで見られなかった姿にきらりほっと

新年度になりました。先の報酬改定のことも含め、令和5年度末はなんだか個人的には例年にないほどバタバタとしていましたが、今日を迎えてみると気持ちが心機一転な感じです。今年度もよろしくお願いいたします。

 

夢工房みどりでは、お一人で行うことが難しい場合は介助したり、気持ちの切り替えや動き出しに声かけを行ったりする支援があります。しかし、職員のアプローチだけでなく、仲間同士であったり、ご自身もチャレンジしてみたりしていくことで、利用者の方に変化が見られます。今回はそのようなきらりほっとが挙がっていました。

歯磨きが苦手なAさんは、ちょっとずつ同じ職員であれば磨ける日があったりするようになりましたが、最近どの職員の歯磨きの支援も受け入れられるようになりました。最初は予想していなかった大きな変化です。

職員と会話を行うことがお好きなBさんは、最近仲間との関わりでもニコニコとされていることが見られるようになりました。先日、他の利用者の方が職員に話しかけると、近くにいたBさんも会話に入ってこられ、最後は職員抜きで会話が盛り上がっていました。このような姿もあまり見られなかったので、きらりほっとしました。

なかなかご自分から次の行動に移られず、職員の声かけを待ちがちなCさんがいます。そのCさんが、班の仲間のDさんが部屋の移動を躊躇している姿を見て、そっと近づいて背中を押して移動を促してくれたそうです。Dさんと一緒に穏やかに移動されていました。

仲間同士の声かけが増えたように思います。また、仲間が困っていたり、いつもと違う状況に直面すると、さっと駆け寄ってくれる姿も増えました。班で活動するようにして5年が経ちましたが、班の仲間意識が多くみられるようになりました。

私は夢工房みどりに10年以上勤めさせていただいていますが、まだまだ新たな発見や、予想していなかった変化が見られることがあるなぁと思いました。長く過ごしているからこそ、利用者の方の経験ややり取りの積み重ねで、当初イメージしていなかった素敵な変化が見られるのかもしれません。

変化や結果を求めすぎず、一日一日を大切に、きらりほっとする日々を重ねていきたいと思います。

事業所の広報紙が第200号を迎えました

夢工房みどりでは毎月、利用者・ご家族の方や法人内の他の事業所などに向けて、広報紙を発行しています。通算何号出しているのだろうと思ったのが第43号のときで、その時から通算の発行号数を書き入れてきました。そしてついに、令和6年3月の発行で、通算200号を迎えました。200号といえば約17年発行し続けたことになります。

ここで、変化を見るために、第100号と前月の第199号を比べてみました。

100号

199号

  • なんといっても広報紙の名前がリニューアルしました。『ドリーム』という名前は、利用者の皆さんからのアイデアで、夢工房みどりの“夢”の字から考えました。
  • さらに、令和4年度から「ドリーム」が、ひらがなの「どりーむ」になりました。題名からやわらかい雰囲気の広報紙になりました。当時の広報委員会の利用者の皆さんが作成した原紙を使って、作成しています。
  • 紙面が少しカラフルになりました。パソコンの機能と作成する職員の技術がちょっぴり向上したのかもしれません。
  • 編集後記を書くようにしました。広報誌を作成した職員のコメントを載せさせていただいています

そして今回の200号です。

次は、目指せ!300号!! です。これからさらに8年くらいかかる計算ですが、よりよい広報紙を目指して、発行し続けたいと思います。

利用者の方が喜ぶ姿を見たい!きらりほっと

私は管理者を行っている視点から、利用者の方のきらりほっとの姿には大変癒されるとともに、職員がきらりほっとを見つける姿や利用者の方が喜ばれる姿を引き出そうとする姿にも日々嬉しく思います。

今回はそんな職員の姿をご紹介したいと思います。

休日営業にて、一つの班の担当の常勤職員が2人とも休みの日がありました。その日、いつもすぐにウトウトされている方がずっと起きて活動参加されていたり、創作活動にあまり取り組まれない方が最後まで塗り絵で参加できたりしたようで、「担当職員がいない分班の利用者の方が頑張らないと!と思われたんでしょうね」と複数の職員が話していました。マイペースな利用者のお二人だったのですが、職員が利用者の方の姿をどのように捉えて、どのように声をかけるかということは、次の意欲と達成感に繋がる大切なことだと思います。

また、特定の袋を欲しがられる利用者の方Aさんがいます。「〇〇ちょうだい!」と言われ、気持ちが落ち着かなくなることもあるのですが、その商品が事業所に販売されにきたときに、担当の職員全員が代わるがわる「購入した人は袋を取っていてください、Aさんが喜ぶので」と言いに来られていました。みんなAさんの喜び安心を大切にしているんだなぁと嬉しくなりました。

モニタリングでご本人とご家族に半年の報告を行う中で、ある職員が「私が一人で興奮しているだけなんですけど」と言って、その利用者の方がテーブルゲームがとても上手だったことを嬉しそうに伝えていました。職員のちょっとした感動や嬉しいという興奮は、支援という場面でとても大切だと思います。ちなみにご自宅でもそのテーブルゲームを買われて楽しまれているそうで、それも嬉しいなぁと思いました。

職員の、前向きな捉え、喜ぶ姿を引き出したいという気持ち、こういうところがすごいんですよという感動などなどは、さらなる利用者のきらりほっとの姿に繋がると思います。

改めて、きらりほっとをたくさん見つけることができる福祉の現場は素晴らしいなぁと感じさせられたと共に、夢工房みどりですごされている利用者の皆さんにも職員の皆さんにも日々感謝でいっぱいですね。

 

新年最初の行事、親子の集いが開催されました🎍

1月6日(土)に第57回新年親子の集いが開催されました。

これまでハートセンターで開催されていましたが、今年度は初めて長崎総合福祉センターで行われました。

コロナが流行して以降、近年は事業所で利用者の方と職員だけで実施されていたので、数年ぶりとなる全事業所集まっての開催となり、久しぶりに他の事業所の友達に会って笑顔で駆け寄る皆さんの姿も見られました。

また、ご家族の皆さんの参加も数年ぶりで、みんなで楽しい時間を過ごすことができました。

今年のお年玉受け取りは夢工房みどりが担当でした。それぞれ受け取り役のお二人とお礼の言葉の役と法人の代表で行っていただきました。

今年の事業所出し物は会場での演目ではなく、それぞれの事業所で撮影してきたものの鑑賞会でしたが、それぞれ工夫された映像で、各事業所の作品が終わる度に拍手が鳴り響きました。

そして皆さんが楽しみにされているプレゼント抽選会では、ご自分だけでなく仲間の名前が呼ばれる度にその事業所の皆さんから歓声があがりました。

コロナ禍によって事業所内での開催やリモート中継での開催など工夫を行ってきましたが、集合して行うことでしか味わえない、とても賑やかな親子の集いでした。

綺麗な景色を楽しみながらの忘年会

12月28日(土)は忘年会・親睦会でした。

今回は利用者の皆様、ご家族の皆様、職員を合わせ、総勢70名の方にご参加いただきました。

コロナウイルスによる活動自粛で、ここ数年事業所で利用者の皆様のみで行っていましたが、今年度、ようやくご家族の皆様もお呼びしての開催となりましたこと、職員一同非常に喜びを感じた次第です。

当日は食事会に加えて、カラオケ大会や利用者の方の出し物を披露させていただきました。

普段とは違う会場で、良い景色を眺めながら、ホテルの食事に舌鼓を打つ……数年ぶりに開催したホテルでの忘年会は、とても楽しいものとなりました。

利用者の方も皆さん笑顔で「楽しかった」「また来年しようね」と明るい声をたくさんいただきました。

皆様の協力のおかげで、無事に開催することができました。ありがとうございました。

利用者の方の強みを生かした活動

利用者の皆さんは、それぞれとても得意なことがあります。

今回はイラストが得意なAさんを紹介したいと思います。

Aさんは他の方の特徴を掴むのが得意で、日頃から「〇〇さんは□□が苦手やっけん、こうしたらどう?」などのアイデアを出してくださいます。

その観察力はイラストにも表れていて、似顔絵は相手の方の特徴をとらえていて思わず笑顔になってしまうような素敵な作品を描かれます。

そんなAさんは、レクリエーションや誕生日パーティを運営する余暇活動委員会に所属しており、特技を活かして誕生日者を紹介するパネル作りを行われています。

活動アルバムの写真を見ながら正確に描写し、時折その方のところに行って顔を見ながら描かれます。月によっては大勢の方を描かれるのですが「今月は多かとやもんねー」と笑顔で話されながら、委員会の時間や休み時間を利用して、描きあげられます。

これまでは文字で誕生日者の名前を並べるだけのポスターを掲示して紹介していたのですが、今ではすっかりみどりの名物ポスターになり、毎月誕生日を迎える方のわくわくする気持ちを高めてくれています。

ゲームのひと場面にきらりほっと

今週から急に寒くなりました。11月初旬は「真夏日」などの季節外れの言葉が聞かれた今年ですが、最近「師走の~」とよく耳にし、季節が合ってきたのかなと思います。インフルエンザもすでにちまたで流行しているので、気をつけて過ごしていけたらと思います。

今回のきらりほっとですが、先日班活動で、オリジナルのかるたゲームを使って、かるたを取りながら、危険回避(交通安全)について学ぶ生活支援を行ったときのことです。

かるたと言えば、誰が一番枚数を取れるか競い合うゲームだと思いますが、最初に取られた方が2枚目を取ろうとしてパッと手が止まり、横の方が取るのを見守られました。すると、他の利用者の方が「みんなが取れた方が嬉しいもんね」を言われ、それからはお互いで探しているのを待ったり、ヒントを伝えて取りやすいように声をかけたり、取りやすいようにカードを手が届くところに寄せたりとされ、最後には全員1枚ずつ手にすることができたそうです。

誰かがカードを取るたびに拍手や喜び合う声が挙がり、「みんなが取れて良かったね」と言ってみんなが喜べる時間を利用者の皆さんの手で作られていました。

競い合って楽しむのもゲームの面白さですが、お互いが喜びあえるように思いやる姿にきらりほっとしました。

活動での新たな活躍にきらりほっと

急に冷え込んできましたね。今年は個人的に例年以上に“季節の変わり目”を感じていますが、いかがでしょうか?事業所では日帰り旅行があったり、忘年会や新年親子の集いの準備などバタバタとしながらも、楽しみが多い時期です。

そんな中での今月のきらりほっとです。

私が職員室にいると職員の皆さんから「〇〇さんが今△△の活動を頑張られていますよ」とか「この活動をぜひ見に来てください」と嬉しそうに声をかけてくれます。駆け付けてみるときらりほっとする場面に出会うことができます。本当に感謝ですね。

毎月誕生日パーティがあるのですが、その運営・進行は余暇委員会の皆さんが行っています。飾りつけなどの準備から司会、歌の指揮など様々な役割を持って運営されています。

Aさんはあまり声を出されない方で、文字や現物を見ていただいて行動をしてもらっています。そんなAさんが今月初めて司会をされたのですが、司会原稿を持っていただきマイクを向けると「つぎは、、〇〇さん、、です、、よろしく、、おねがい、、します」とはっきりと言われていました。「施設長~」と私も呼ばれていくと、何年か前の旅行のカラオケ以来かな?というくらいに、いやその時以上にはっきりとした言葉で、しかも司会進行をされている姿に感動しました。その場にいる全員が言葉に聞き入って歓声があがっていました。Aさんご本人は特別なことはされていないというご様子でしたが、歓声に包まれた雰囲気には喜ばれているようでした。

また、Bさんはこれまであまり積極的な参加をされていなかったのですが、誕生日の方へのお祝いコメントの後にマイクを向けると「ありがとぅ」と優しい声で言われ、3ヵ月前くらいから”ありがとう”と言う役を担っています。それも素敵な姿で、Bさんが「ありがとう」と言われるたびに温かい雰囲気に包まれます。

日頃から活動の中で、できること・得意なことを活かしていただくように支援していますが、できるんじゃないかなぁということにチャレンジしてもらったり、ご本人ができると自信を持てるように支援できると、新たな発見とご本人の取り組み方が変わって、またそれが職員にとってきらりほっととなっています。

 

大掃除をしました。

今年も夏の大掃除を行いました。

床のワックスがけを職員が夕方に行うため、日中の大掃除では主に『ほうきちりとりを使ってゴミ拾い』『普段あまりかけない床の雑巾がけ』『物品の配置の整理』を行いました。

普段から綺麗にしてあるつもりでも、目の届かない箇所にはゴミが溜まっているものですね。

「ほら、そこも汚れとる!」「雑巾がこんなに黒くなったよ」と話されながら、皆さんで取り組みました。

途中、「疲れた~」という声もあがりましたが、同時に「もうすぐ盆休みやけん頑張らんばよ!」「みんなで綺麗にせんばね~」と、仲間内で励ましあう声が聞こえました。

皆さんががんばってくださったおかげで、夢工房みどりはとてもきれいになりました。この『きれいなみどり』を維持できるよう、日ごろからの掃除をがんばりたいと思います。

仲間感にきらりほっと

夢工房みどりのモットーは

「心豊かに、そして働く喜び感じながら、地域で生活していくことを支えていきたい」

「誰でも自分らしく過ごせる『居場所』でありたい」です。

先日職員会議で「ダウン症のある人たちが集まるイベント」の動画を視聴し、eラーニング研修を行いました。とても明るい雰囲気で様々な取り組みが為されていましたが、その参加理由の中で「友達と会うのを楽しみに来ました」という言葉が多く聞かれました。

「ここに来たら安心できる友達や仲間と会える」ということは、お一人おひとりの居場所となるためにとても大切なことの一つかもしれません。

また、職員から「モットーの『喜び感じながら』という部分は利用者の方にとっても職員にとっても大切だ」と意見が出ました。喜びというものも大切にしたいですね。

 

そういうことを考えつつ、今回のきらりほっとです。

事業所では3つの班で活動しています。それぞれの班の中では仲間意識が高く、共に協力したり、思いやったりされている姿を目にします。

 

Aさんが何だか動きが硬いときがありました。「どうしたのかな?」と職員がつぶやいたら同じ班の仲間が、こうなんじゃないかなぁという理由を教えてくれました。その後Aさんに優しい言葉で次の行動を伝えてくれていました。仲間が伝えてくれることで、安心して動けていました。

Bさんは利用者の方同士だけでなく、職員も含め様々なところに気を配ってくれます。最近はその優しさを言葉にして伝えてくれることがさらに多くなっていて「いいこと、楽しいことばいっぱい考えんね。嫌なことは考えない!」と優しく鼓舞してくれました。その一言で頑張れます。

職員のことですが、Cさんが連休後勘違いして多く休まれたのですが、出勤前日に職員の終礼で「Cさんはとても真面目な方なので『どうして来なかったんですか~』という言葉をかけるとショックを受けるかもしれないので、休まれたことには触れずに話しましょう」となりました。大切な配慮だなぁと私がきらりほっとしました。Cさんはやっぱり気にはなっていたのか出勤後すぐに「ゆっくりしとったとさ~」と言われたようですが、雰囲気は明るかったようで、その姿にもきらりほっとしました。

事業所での時間は一日の3分の1の時間を占め、その時間が充実することは生活の中でとても重要だと思います。お互いの優しさや思いやりで、仲間感を感じながら喜びのある生活を送りあえていることを感じると、とてもとてもほっとします。