さらりとした思いやりにきらりほっと

今年度も2ヶ月が過ぎました。個人的には色々と慌ただしくあっという間でした。以前利用者の方に、「今日は雲一つなくて気持ちいいですね」と言われたときに、その時もバタバタと過ごしていたので、「ホント雲一つないことにも気づいてなかったです。」と、周りの移ろいに気づく余裕がなかったことに気づかされたのですが、ちょうど今日もその方と会話をしながらそれを思い出していたところです。

さて、きらりほっとの記事としては少し久しぶりですが、今月の会議で挙がったものを紹介したいと思います。

今月は表題にあるように、さらりとした思いやりと行動の話が多く挙がりました。Aさんは食事場面でティッシュが必要なのに気づいてサッとそのテーブルに持ってきてくれました。Bさんは他の方が作業帽子を探しているのを見てある場所に気づいてサッと持ってきてくれました。Cさんは新しい職員が作業準備をしていて他の利用者の皆さんの座る場所がわからないでいるのを見て、さらりと教えてくれました。Cさんは利用当初はほとんどご自分から話をされることがなかったので、すごいことです。Dさんは、いつも穏やかな雰囲気で、周りの方に安心されている存在ですが、廊下に長くいた利用者の方に休憩のときにお茶を入れて持ってきてくれます。職員もお茶を飲んでいないなぁと思うと「どうぞ~」と持ってきて気にかけてくれます。

利用者の皆さんはよく周りの仲間や職員の困りごとに気づいて、惜しみなく助けてくれます。その行動は自然と、さらりとされていて、とても素敵だなと思います。また、今月は職員の言葉や姿勢へのきらりほっともいくつか挙がりました。職員同士でもよいところを見つけ合って、いい刺激を受けながら、利用者の方への支援に繋げていければと感じています。

令和7年度 障害者に配慮した模擬選挙 出張開催

一昨年、昨年とハートセンターで行われた模擬選挙に参加させていただいておりましたが、今年度は事業所に出張して行われるという企画で、4月24日に夢工房みどりで実施されました。「明るい選挙推進長崎市協議会」主催、「長崎市心身障害者団体連合会」協力で開催されるこの模擬選挙は、障害のある人たちが選挙の投票の流れを体験してもらうことで、選挙に行きやすくするとともに、投票所の環境改善にもつなげようというものです。

今回は時間の都合もあり、全員ではなく、10名の利用者の方に代表で参加していただき、それを皆さんでモニターで観覧しました。

作業室に投票所が作られ、記載台や投票箱が置かれ、係の方の誘導で、はがきを渡すところから候補者の名前を投票箱に入れるまでの一連の手順を体験しました。また、事前に夢工房みどりの職員が、お一人おひとりにしてほしい支援を”投票支援カード”に書いて、はがきと一緒に利用者の方に渡してもらいました。

今まで投票に行ったことが無い方、必ず行くようにしている方、選挙にあまり興味が持てなかった方など皆さん様々ですが、今回事業所に出張していただき、セレモニーから企画の説明、実体験やインタビューなど貴重な経験になったのではと思います。当日はNHKや毎日新聞の報道も見えました。

我々職員も様子を眺めながら、こういうところはもう少しわかりやすくした方がよいのではないか、初対面の選挙スタッフの方と日頃から触れ合っている付き添いのご家族・職員がお互いどこまで行った方がよいか、写真やイラストがもっと使えないだろうかなど、考えるところもたくさんありました。

障害者の皆さんの選挙権を大切に、よりわかりやすく、より参加しやすい投票が行っていけるように私たち福祉の現場の職員も力を尽くしていきたいと思います。