まさかの変化にきらりほっと

急に寒くなりました。今年の冬は夏が暑かった分大雪も心配されているらしいです。四季があるのは日本の魅力だと思いつつ、気温や気候はあまり大きく変わらないでほしいなぁと感じているこの頃です。

しかし、利用者の方が変わっていかれる姿にはきらりほっとします。挙げればたくさんあるのですが、特に驚いたことをお二人挙げたいと思います。

Aさんは、昔からご自分で病院受診をされる方ですが、歯医者だけは大嫌いでした。私がAさんに初めてお会いしたのは20年前です。そのときに何とか歯磨きの支援は受けてくださるようになりましたが、歯医者の話題だけはとても避けておられました。夢工房みどりで再会したときには、歯茎もとても弱っておられ、10年くらい前にいよいよ歯も歯茎も厳しい状態になり当時の担当が歯医者の話を行いました。嫌だと言われましたが丁寧に話を重ね、最終的に、「どの職員とだったら行けますか?」と尋ねると、有難いことですが私と行きますと言われ、私が3回付き添いを行いました。緊張されないように話をしながら向かい、3回目にはご自分で次の予約を取ることができ、現在も通われています。そんなAさんが、先日歯が1本抜けてしまったのですが、後日行われた歯科健診のアンケートに「受診に行きたいよぉ」と書かれていました。あのAさんが、歯医者に行きたいと言うことがあるなんて20年前には全く予想もしていませんでした。感動しました。

Bさんは利用当初、食事は苦手なものが多くて食べれず、皮むき作業の仕事は嫌いではないのですが、エプロンや帽子、手袋など新たに何かを身に付けることがとても苦手でした。夢工房みどりの昼食が、それぞれ弁当持参や外注弁当だったのが給食に変えたときに、Bさんは食べれるだろうかと心配しましたが、支援が上手くいって、よく食べれるようになりました。(こういうこともあるので、食事提供加算は無くならないでほしいです!)。お茶もあまり飲もうとされなかったのが、最近はご自分でコップを持ってくるようもなりました。そして、最近午後からの仕事がとてもやる気で、始まる前からエプロンを着用し、職員室に「てぶくろー」と言いに来られるようになりました。「えぇー、あんなに着けるの苦手だったのに、すごーい!」とホントにビックリしました。仕事のやる気がすごいんだなぁと思うのですが、まさかご自分から身に付けようとされるようになるなんで、驚いています。どれもこれもすごいなぁと感動です。

そういえばもう一人、衣服が濡れたときに気になりつつも着替えはしたくないというCさんは、ご自分でドライヤーを服にあてて納得されていたのですが、先日着替えてそのまま過ごすことができました。10年越しの成功でした。

みなさんどうしても難しいなぁということがあります。しかし、伝え方やタイミング、積み重ねた経験などがあるのか、はたまた要因がわからないものもありますが、10年単位でみると、大変感動的な変化があったとのきらりほっとが挙がった職員会議でした。