個別支援計画の”わくわく安心ポイント”

夢工房みどりの職員会議では、様々なことを協議・共有しています。

まずは、「育成会職員行動規範」と「長崎市手をつなぐ育成会本人活動について~今後の支援のあり方~」の読み合わせを行います。これらは職員が支援を行うにあたって全員が共通して理解しておく内容です。月に二人ずつエピソードを交えて、内容に関する普段の想いや出来事から感じたことを話すことで、より理解が深まります。

次に当月に挙がった事故・ヒヤリハット・苦情の報告です。再発防止に向けて対応を確認します。今回から前月に起きたことの対応の進捗状況を確認するようにしました。職員会議の資料は職員全員に配布するので、会議に参加していない、直接支援を行わない職員にもしっかりと共有を図れるようにしました。

A・B・C班それぞれからの利用者個人の支援に関する内容の周知や協議、看護師が嘱託医と一ヶ月を振り返って助言をいただいた内容、法人内の委員会の報告や翌月の予定や勤務などの確認などを行います。

そして毎月恒例のきらりほっとです。この時間は明るい雰囲気で笑いが起きたり、その日最後まで参加できない職員も「きらりほっとまで言ってから」と言って参加されることもあったり、私も嬉しくなります。

最後に30分ほど時間をとって、「夢工房みどりが誰でもご自分らしく過ごせる居場所になる」ことを目指して、職場内研修を行ったり、eラーニングを視聴したりしています。

これが職員会議の流れなのですが、表題にある「個別支援計画の”わくわく安心ポイント”」の共有を今年度から行っています。昨年度から個別支援計画策定への利用者本人の参画が義務付けられましたが、個別支援計画の原案を利用者の方に提示するにあたって、どこか一つ以上、利用者の方が提示された内容を見て、わくわくしたり安心したりできるような内容をわかりやすく入れていくようにしました。個別支援計画のその部分は職員全員で、その方のわくわく安心ポイントなんだと理解して、その時間・その支援を大切にしていきたいと思います。

長くなりましたが、職員会議は毎月内容が盛りだくさんですが、個別支援計画の”わくわく安心ポイント”も利用者の方が夢工房みどりでご自分らしく過ごせる居場所になるように大切に共有していきたいと思います。

さらりとした思いやりにきらりほっと

今年度も2ヶ月が過ぎました。個人的には色々と慌ただしくあっという間でした。以前利用者の方に、「今日は雲一つなくて気持ちいいですね」と言われたときに、その時もバタバタと過ごしていたので、「ホント雲一つないことにも気づいてなかったです。」と、周りの移ろいに気づく余裕がなかったことに気づかされたのですが、ちょうど今日もその方と会話をしながらそれを思い出していたところです。

さて、きらりほっとの記事としては少し久しぶりですが、今月の会議で挙がったものを紹介したいと思います。

今月は表題にあるように、さらりとした思いやりと行動の話が多く挙がりました。Aさんは食事場面でティッシュが必要なのに気づいてサッとそのテーブルに持ってきてくれました。Bさんは他の方が作業帽子を探しているのを見てある場所に気づいてサッと持ってきてくれました。Cさんは新しい職員が作業準備をしていて他の利用者の皆さんの座る場所がわからないでいるのを見て、さらりと教えてくれました。Cさんは利用当初はほとんどご自分から話をされることがなかったので、すごいことです。Dさんは、いつも穏やかな雰囲気で、周りの方に安心されている存在ですが、廊下に長くいた利用者の方に休憩のときにお茶を入れて持ってきてくれます。職員もお茶を飲んでいないなぁと思うと「どうぞ~」と持ってきて気にかけてくれます。

利用者の皆さんはよく周りの仲間や職員の困りごとに気づいて、惜しみなく助けてくれます。その行動は自然と、さらりとされていて、とても素敵だなと思います。また、今月は職員の言葉や姿勢へのきらりほっともいくつか挙がりました。職員同士でもよいところを見つけ合って、いい刺激を受けながら、利用者の方への支援に繋げていければと感じています。

令和7年度 障害者に配慮した模擬選挙 出張開催

一昨年、昨年とハートセンターで行われた模擬選挙に参加させていただいておりましたが、今年度は事業所に出張して行われるという企画で、4月24日に夢工房みどりで実施されました。「明るい選挙推進長崎市協議会」主催、「長崎市心身障害者団体連合会」協力で開催されるこの模擬選挙は、障害のある人たちが選挙の投票の流れを体験してもらうことで、選挙に行きやすくするとともに、投票所の環境改善にもつなげようというものです。

今回は時間の都合もあり、全員ではなく、10名の利用者の方に代表で参加していただき、それを皆さんでモニターで観覧しました。

作業室に投票所が作られ、記載台や投票箱が置かれ、係の方の誘導で、はがきを渡すところから候補者の名前を投票箱に入れるまでの一連の手順を体験しました。また、事前に夢工房みどりの職員が、お一人おひとりにしてほしい支援を”投票支援カード”に書いて、はがきと一緒に利用者の方に渡してもらいました。

今まで投票に行ったことが無い方、必ず行くようにしている方、選挙にあまり興味が持てなかった方など皆さん様々ですが、今回事業所に出張していただき、セレモニーから企画の説明、実体験やインタビューなど貴重な経験になったのではと思います。当日はNHKや毎日新聞の報道も見えました。

我々職員も様子を眺めながら、こういうところはもう少しわかりやすくした方がよいのではないか、初対面の選挙スタッフの方と日頃から触れ合っている付き添いのご家族・職員がお互いどこまで行った方がよいか、写真やイラストがもっと使えないだろうかなど、考えるところもたくさんありました。

障害者の皆さんの選挙権を大切に、よりわかりやすく、より参加しやすい投票が行っていけるように私たち福祉の現場の職員も力を尽くしていきたいと思います。

令和6年度を振り返って

夢工房みどりでは毎月広報紙「どりーむ」を発行しているのですが、第212号となる先月号では年度を振り返った記事を作成しました。

1.皮むきの仕事

下請け作業として野菜の皮むき作業をしていますが、一年間を振り返るということで年間の総数を数えてみました。記事では2月までの総数で72470㎏で、3月も追加すると約80トンの野菜を剥いていました。毎週1.5トン強を剥いている計算です。相手の業者の方からもいつも丁寧な仕事をしてくれて助かっていますとの言葉をいただきました。皮を剥くだけでなく、入荷、手袋・エプロンの準備、片付け・掃除、バケツや台車での運搬などたくさんの役割があり、みんなで取り組んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

2.みんなの会

みんなの会は本人活動の一つです。夢工房みどりの生活を利用者の方々の手で作っていくことを目的とした委員会活動があり、みんなの会では各班で活動を行ったり、年に1回ずつテーマを決めて発表を行ったりしています。2月には仕事委員会から「ピーラー人気ランキング」の発表がありました。色んな形のピーラーがあるのですが、仕事委員会調べでランキング形式でそれぞれの特徴を伝えられました。仕事の中でもピーラーに着目した面白い企画でした。

 

 

 

 

3.事業所外の活動

コロナが5類になり、今年度はさらに事業所外の活動が戻ってきました。育成会運動会は午後まで開催され、新年親子のつどいでは各事業所の出し物が復活しました。また、久しぶりにナイスハートふれあいの広場にも参加したり、忘年会・親睦会や日帰り旅行など外部の施設を利用し、楽しい時間を過ごせました。

4.レクリエーション大会

金曜日は余暇活動でサークル活動やパーティ、レクリエーションを行うのですが、レクリエーションは3カ月ごとに内容が変わり、節目にはレクリエーション大会が開催されます。このときは各班対抗で、敢闘賞の発表などがあり、優勝や活躍を目指して盛り上がります。

 

 

 

 

一回一回の活動や、ひと月単位で振り返ることはありますが、一年間をまとめて振り返るとまた新しい視点で見えることがありました。今年度も一年経ったときに、色々な思い出や工夫、お互い良かったなぁと思えるような時間を思い起こされるように過ごしていきたいと思います。

気にかけてもらうことは嬉しい きらりほっと

年度末になりました。今年度も慌ただしく、毎年のことですが何となく利用者の方も職員もソワソワされているように感じます。年度が変わるということは環境が何かしら変わる、という経験が心にも体にも刷り込まれていて、ドキドキもワクワクも多い時期になるのかなぁと考えるところです。

そんな中、誰かにちょっとしたことでも気にかけてもらうということは嬉しいなぁというきらりほっとです。

みなさんちょっとした変化に気づかれる方も多いのですが、「髪切った?」「メガネ変えた?」など一言かけてもらうと、気にかけて見ていただいているんだと、嬉しいというか有難く思います。私は変化に気づくのが苦手だったのですが、気にかけてもらう嬉しさをいただいたので、気がけて気づいて言葉で伝えようと努めているところです。「髪切りました?」と伝えたところ「Aさんは昨日言ってくれましたよ」と言われました。精進したいと思います

Bさんが廊下に長くおられたのですが、普段あまり関わりのないCさんが休憩時間にBさんのコップにお茶を入れて持ってきてくださいました。関わりが少ないようでいて、よくコップがわかっていて、持っていってあげようと思って行動してくれたことにきらりほっとしました。喉が渇いているんじゃないかなぁと気にかけてくださって嬉しいですね。

Dさんは週末に作業帽子を持ち帰る際に、班の職員の分も持ってきて渡してくれました。ご自分のことだけでなく、気にかけてひと行動してくださいました。

Eさんはモニタリングのときに、職員のお茶には湯呑茶たくが無いのに気づくと、ご自分のものと交換してくれました。あれぇ無いなぁと心配してくださったのだと思います。

気づいたことを言葉や行動に変えて伝えてくださったときに、その気遣いや優しさに嬉しくなります。そもそも気がけてくださっていること自体が嬉しく、きらりほっとすることがたくさんあります。先日職員会議でも話題にしましたが、集団生活は思い通りにいかないこともありストレスを抱えることもありますが、集団生活だからこそ得られることもたくさんあります。他の人に気にかけてもらう嬉しさや、他の人に優しくしてもらうこと・優しくして喜ばれることの充足感は集団生活だからこそだと思います。

2024年忘年会・2025年新年親子のつどい

2月も中旬で遅くなりましたが、毎年年が変わる前後に行われる『忘年会』と『新年親子のつどい』について挙げたいと思います。

忘年会は外の会場で、利用者の皆さん・ご家族の皆さん・職員で行っており、『忘年会・親睦会』という名称で、会食や催しを通して親睦を深める会として皆さん楽しみにされています。

今年は伊王島にあるアイランドナガサキホテルを会場に、67名が集まりました。全面海が見える大きな窓の会場で、天ぷらや刺身、お蕎麦など豪華な食事が並びました。いつもは個別に食事が用意されているのですが、今回はコースが順番に来たため、刺身が船盛で来たり、盛り合わせの見た目も楽しみながら、時間内ゆっくりと食事を楽しむことができました。カラオケでは、テーブルごとに歌を決めて歌いましたが、ご家族テーブルの皆さんの熱唱に会場が大いに沸きました。最後は新年親子のつどいの出し物をご家族の皆さんに披露し、2024年の締めとなりました。

   

2025年最初の行事は、法人全体が集まる『新年親子のつどい』です。今年はコロナウイルスが蔓延する前までと同じプログラム・同じハートセンター会場で久しぶりに実施することができました。今年は各事業所出し物も復活し、夢工房みどりはダンス「Bling-Bang-Bang-Born」と手話「上を向いて歩こう」を行いました。利用者の皆さんも練習の成果を発揮して、楽しく披露できました。皆さんがとても楽しみにされている抽選会では、夢工房みどりでもたくさんの皆さんが景品を当てることができました。他の事業所の皆さんの元気な姿も見ることができ、来年もまたこうやって元気に集まりたいなぁと思いました。

   

辰年から巳年に変わり、地に潜って力を蓄えた龍が、脱皮をするという繋がりがあるとの年明けですが、脱皮を慌てずに、コツコツと自分のペースで過ごせる一年になればと思います。

夢工房みどりご要望ランキング

新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年度は9日間の休みがあり、ゆっくりと休養できた方、御親戚の家に行くなど忙しく過ごされた方、少し長くて退屈だったという方、様々な感想を伺いました。毎年干支の話をさせていただくのですが、2025年はへび年で、脱皮から連想される”新たな成長”の年らしいです。ただし、成果が出るのは個人差があるようで、皆さんにはこれまで通り、ご自分のペースで焦らずにコツコツと毎日を過ごしていただければと思います。

今回は、昨年末に挙げたかった内容を少し遅れましたがご紹介したいと思います。

昨年に本人活動で『他己紹介』のプログラムを実施しました。相手のことを紹介することで、その人のことをもっと知るという仲間づくりのプログラムです。その項目の中に本人活動準備委員の方が「施設長にお願いしたいこと」という項目を考えられ、その結果が掲示されました。

企画を伺って、どんなご要望が出るのだろうとワクワクドキドキしました。行事や活動の内容かなぁと予想していたのですが、以下のようになりました。

まず目についたのは「ゆっくりさせて」でした。今年はリフレッシュ活動の回数が増えていて、ゆっくりした活動が多いと思っていましたが、「ゆっくりしたい」じゃなくて「ゆっくりさせて」なので、日頃のバタバタ感があるのか、活動ではなく雰囲気や気持ちの部分なのか、考えさせられました。

あとは「エプロンをむすんでほしい」と「好きです」です。もっと丁寧に、利用者の皆さんと関わる時間を大切にしていかないといけないと改めて感じました。これからも「好きです」と言っていただけるように頑張りたいと思います。

活動の後に本人活動委員の皆さんに回答を行う会を開いていただいて、その後、他の内容についてもコメントを貼って、掲示させていただいています。皆さんの生の声をいただけたとても面白い活動だったのでご紹介させていただきました。

2025年も皆さんとたくさん話をしながら、夢工房みどりを作っていけたらなと思います。

クリスマスカラオケをしました🎄🎤

12月7日(土)はクリスマスカラオケを開催しました。

午前中はクリスマスリース作りを行い、シールや毛糸、塗り絵など色々な材料を使って好きなように飾りつけをしていただきました。みなさんとても楽しく参加されていて、それぞれの作品ができあがってました

午後からのカラオケですが、今回はクリスマス🎄をテーマに仮装をしたりして、いつもと違うカラオケを楽しんで頂きました。最後は各班でクリスマスソングを歌っていただき最後を締めていただきました🎤

12月に入り、忘年会や新年に行われる親子の集いに向けて、ダンスや手話の練習をみなさん頑張っています。忘年会当日は、利用者の皆様やご家族の皆様と楽しい時間を過ごせたらと思います。

 

 

 

まさかの変化にきらりほっと

急に寒くなりました。今年の冬は夏が暑かった分大雪も心配されているらしいです。四季があるのは日本の魅力だと思いつつ、気温や気候はあまり大きく変わらないでほしいなぁと感じているこの頃です。

しかし、利用者の方が変わっていかれる姿にはきらりほっとします。挙げればたくさんあるのですが、特に驚いたことをお二人挙げたいと思います。

Aさんは、昔からご自分で病院受診をされる方ですが、歯医者だけは大嫌いでした。私がAさんに初めてお会いしたのは20年前です。そのときに何とか歯磨きの支援は受けてくださるようになりましたが、歯医者の話題だけはとても避けておられました。夢工房みどりで再会したときには、歯茎もとても弱っておられ、10年くらい前にいよいよ歯も歯茎も厳しい状態になり当時の担当が歯医者の話を行いました。嫌だと言われましたが丁寧に話を重ね、最終的に、「どの職員とだったら行けますか?」と尋ねると、有難いことですが私と行きますと言われ、私が3回付き添いを行いました。緊張されないように話をしながら向かい、3回目にはご自分で次の予約を取ることができ、現在も通われています。そんなAさんが、先日歯が1本抜けてしまったのですが、後日行われた歯科健診のアンケートに「受診に行きたいよぉ」と書かれていました。あのAさんが、歯医者に行きたいと言うことがあるなんて20年前には全く予想もしていませんでした。感動しました。

Bさんは利用当初、食事は苦手なものが多くて食べれず、皮むき作業の仕事は嫌いではないのですが、エプロンや帽子、手袋など新たに何かを身に付けることがとても苦手でした。夢工房みどりの昼食が、それぞれ弁当持参や外注弁当だったのが給食に変えたときに、Bさんは食べれるだろうかと心配しましたが、支援が上手くいって、よく食べれるようになりました。(こういうこともあるので、食事提供加算は無くならないでほしいです!)。お茶もあまり飲もうとされなかったのが、最近はご自分でコップを持ってくるようもなりました。そして、最近午後からの仕事がとてもやる気で、始まる前からエプロンを着用し、職員室に「てぶくろー」と言いに来られるようになりました。「えぇー、あんなに着けるの苦手だったのに、すごーい!」とホントにビックリしました。仕事のやる気がすごいんだなぁと思うのですが、まさかご自分から身に付けようとされるようになるなんで、驚いています。どれもこれもすごいなぁと感動です。

そういえばもう一人、衣服が濡れたときに気になりつつも着替えはしたくないというCさんは、ご自分でドライヤーを服にあてて納得されていたのですが、先日着替えてそのまま過ごすことができました。10年越しの成功でした。

みなさんどうしても難しいなぁということがあります。しかし、伝え方やタイミング、積み重ねた経験などがあるのか、はたまた要因がわからないものもありますが、10年単位でみると、大変感動的な変化があったとのきらりほっとが挙がった職員会議でした。

ナイスハート・ふれあいのスポーツ広場&ハロウィンパーティー🎃!!

10月22日(火)にかぶとがにアリーナで開かれたナイスハート・ふれあいのスポーツ広場に参加してきました。コロナ禍で5年ぶりの参加となりましたが、他の事業所の参加もある外部での行事で、多くのゲームや漫談、歌、ダンスと様々な催しを皆さんとても楽しまれていました。

11月2日(土)は「ハロウィンパーティー🎃」を行いました。この日のために、2カ月程前からどんな仮装をしたいかを皆さんで考え、衣装づくりに取り組んできました。それぞれに作った衣装を楽しみに当日を迎え、本番では皆さん役に成り切って楽しい時間を過ごされていました。

どちらも年に1回行われる催しで、                     いつも違う1日を楽しめた秋の行事でした。