理事長を囲んで

昨年8月、長崎市手をつなぐ育成会の事業内容や活動などを直接当法人の谷理事長にお聞きする定例会を実施し、その際忌憚のないご意見やご質問に対して理事長から回答や説明をいただきました。昨年の理事長を囲む会から一年経過したということと、7月に行われた定期総会で法人の5か年計画にも会員の声を吸い上げる取り組みを要望されるご意見も上がったことから今月の定例会は”2022年版理事長を囲む会”を実施しました。

学齢期のお子さんをお持ちの方からは2022年4月1日に改正された”成人年齢の引き下げ”に伴う金融機関での諸手続きの不安や成年後見制度についての質問が上がりました。谷理事長は現行制度の説明と全国手をつなぐ育成会連合会が参画している厚生労働省主催の「成年後見制度利用促進会議」での久保会長のお話など現在変貌を遂げつつある成年後見制度の現状を説明されました。知的障害のある人にとって利用しにくい側面があるといわれる成年後見制度ですが、全育連をはじめとする障害のある当事者団体の提言を基により使いやすい制度になるよう取り組まれているというお話に質問された方はもとより、他の方々も興味深い内容だけに熱心にお話を聞かれていました。

また知的障害のある方とその親の世代の高齢化に伴ういわゆる”8050問題(80代の高齢の親が50代の障害のある子どもの面倒をみる)”と、障害福祉サービスから介護保険へ制度の移行時期とされる65歳問題についても質問が上がりました。育成会としても長崎市長との懇談会や行政との話し合いで再三一律での切り替えには反対の立場を表明されていて、現在は65歳で切り替えるのは絶対的なものではなくご本人の状況に合わせて判断されるとのお話に安心されたようでした。参加者の皆さんも直接理事長に疑問に思われていることを質問したり、参加者の皆さん同士で話し合い情報を共有することで安心感を得られたようでした。

今回の定例会に参加できなかった方々からはメールで質問をいただいておりますので、理事長に回答いただき、次号の広報あじさいに掲載予定です。今後も一年に一度程度は理事長と会員の皆さんの話し合いの機会を設けていきたいと思います。

次回の定例会は9月22日(木)10:00~ 長崎市育成会大橋事務所会議室にて「親心の記録を書こう(最終回)」です。定例会で取り組んできた親心の記録への記入もいよいよ最後の項目を残すまでとなりました。参加者の皆さんと一緒に話しながら記入することで、色々な発見や見直しができたと好評いただいております。今まで参加されたことが無い方も是非ご参加ください。