仲間感にきらりほっと

夢工房みどりのモットーは

「心豊かに、そして働く喜び感じながら、地域で生活していくことを支えていきたい」

「誰でも自分らしく過ごせる『居場所』でありたい」です。

先日職員会議で「ダウン症のある人たちが集まるイベント」の動画を視聴し、eラーニング研修を行いました。とても明るい雰囲気で様々な取り組みが為されていましたが、その参加理由の中で「友達と会うのを楽しみに来ました」という言葉が多く聞かれました。

「ここに来たら安心できる友達や仲間と会える」ということは、お一人おひとりの居場所となるためにとても大切なことの一つかもしれません。

また、職員から「モットーの『喜び感じながら』という部分は利用者の方にとっても職員にとっても大切だ」と意見が出ました。喜びというものも大切にしたいですね。

 

そういうことを考えつつ、今回のきらりほっとです。

事業所では3つの班で活動しています。それぞれの班の中では仲間意識が高く、共に協力したり、思いやったりされている姿を目にします。

 

Aさんが何だか動きが硬いときがありました。「どうしたのかな?」と職員がつぶやいたら同じ班の仲間が、こうなんじゃないかなぁという理由を教えてくれました。その後Aさんに優しい言葉で次の行動を伝えてくれていました。仲間が伝えてくれることで、安心して動けていました。

Bさんは利用者の方同士だけでなく、職員も含め様々なところに気を配ってくれます。最近はその優しさを言葉にして伝えてくれることがさらに多くなっていて「いいこと、楽しいことばいっぱい考えんね。嫌なことは考えない!」と優しく鼓舞してくれました。その一言で頑張れます。

職員のことですが、Cさんが連休後勘違いして多く休まれたのですが、出勤前日に職員の終礼で「Cさんはとても真面目な方なので『どうして来なかったんですか~』という言葉をかけるとショックを受けるかもしれないので、休まれたことには触れずに話しましょう」となりました。大切な配慮だなぁと私がきらりほっとしました。Cさんはやっぱり気にはなっていたのか出勤後すぐに「ゆっくりしとったとさ~」と言われたようですが、雰囲気は明るかったようで、その姿にもきらりほっとしました。

事業所での時間は一日の3分の1の時間を占め、その時間が充実することは生活の中でとても重要だと思います。お互いの優しさや思いやりで、仲間感を感じながら喜びのある生活を送りあえていることを感じると、とてもとてもほっとします。

 

 

みどり夏まつり

コロナが流行し始めた令和3年に、事業所でできる活動をと考えてスタートした夏まつりも、今年で3回目となりました。今年は各班がそれぞれの出店を運営するのではなく、ゲーム屋とジュース屋の2店舗を順番でどの班も運営するようにしました。同じ内容でも役割が工夫された各班の特色があるお店となりました。

ゲーム屋

  

ジュース屋

  

最後は恒例の、花火大会の鑑賞を20分ほど行いました。「お忘れ物の無いようにお帰り下さい」と、実際の花火大会さながらの職員のアナウンスが館内に流れ、笑いの中、幕を閉じました。

 

事業所で出店や花火鑑賞などを行う夏まつりはコロナになってから始まった活動です。これからは少しずつ以前の活動も行えるようになると思いますが、この2~3年で培った事業所で季節感を大切にした活動づくりは今後も活かしながら、より楽しめる活動を行っていきたいと思います。

 

 

 

 

会話や言葉にきらりほっと

職員は、利用者の皆さんの言葉から元気になれることがたくさんあります。

Aさんは本人活動でも意欲的に取り組まれ、仲間からの信頼も厚い方です。担当の職員が他の利用者の方とずっと一緒に別の部屋で過ごしていると、「〇〇さん(担当職員)、活動に入れんやろ。△△さん(他の職員)がおるけん、活動は大丈夫やっけん」と言いに来てくれました。担当職員は活動のことも気になっていたので、その一言を伝えに来てくれてとても有り難かったそうです。

Bさんは利用当初はご本人からの会話が少ない方でしたが、先日雨がひどかったときに、「大丈夫でしたか?」と声をかけると「遅れるかと思って一生懸命来ました」と言われました。気さくな会話が増えて嬉しいですし、一つ一つの会話が魅力的できらりほっとです。

Cさんは来客があると必ず見送りを行ってくれます。「じゃあね、バイバイ」と言ってエレベーターまで来られるのですが、いつ頃からか「じゃあね、バイバイ。気をつけてね~」と言われています。「気をつけてね~」と一言加わることで、声をかけられる人はとても嬉しいと思います。

言葉だけでなく、ジェスチャーや筆談で伝えられる方もいますが、やり取りの中で、伝わった・わかったを繰り返すことで、よりうまく伝えられるようになっているように感じます。お互いの心の安心感も、意思疎通をより豊かにしているように思うと、利用者の方の優しく魅力的な伝え方にも、職員がそれに喜ぶ姿にも、きらりほっとします。

春祭り

5月13日(土)に春祭りを行いました。
午前中の創作の活動では母の日も近いということで、ご家族に感謝の気持ちを込めてカーネーション作りを行いました。

午後からのレクリエーションでは、以前盛り上がった”おにぎり神経衰弱”を今回は職員の顔写真バージョンで取り組みました。

「〇〇さんだ!」などの声が聞かれ、みなさん楽しく参加されていました。

新たな発見、新たな変化にきらりほっと

たくさんの方が一緒に過ごしているので、毎日違う色々なことが起きます。それに対して「同じ毎日じゃ無いのが逆に魅力だ」と言った職員がいました。面白い感想だなぁと思ったのを覚えています。

日々の様子も違うのですが、さらにこれまでの歴史を振り返ると利用者の方の様々な変化に気づいたり、今もなお新たな発見があります。

毎日明るい声が聞こえるA氏は「以前に比べ動きが機敏になりました」ときらりほっとで挙がったのですが、さらにその以前は一日中ウトウトと眠そうにされていました。もっと昔を思い出すと、ほとんど話をされず、いつもこだわりのジャケットを着てじっと立っておられました。こんなにも明るく、ご自分で機敏に行動されるようになられたことに、その当時から考えると、すごいことだなぁと感じます。

職員室に何か物を欲しいとB氏が来られるのですが、何を欲されているのだろうとわからないことが多いです。しかしある日、拳を口元に作りながら伝えてこられました。もしかしてマイクかな?とお渡しすると、スッキリした笑顔で受け取られました。上手く伝えてくださったなぁと感動しました。

Cさんは目が見えない方で、言葉でのやりとりが難しく、昼食の時に職員が食事の介助をさせていただいています。声かけを行いながら支援を行っていて最後の一口をお渡しするときに「Cさん、最後です。ご飯ですよ」と言いながら食器をお渡ししました。ご飯を口に入れられた後、食器を私に渡して、その後手をパッと合わされました。ごちそうさまとされているようでした。「最後です」という言葉が伝わったのかな?とビックリしました。初めてのことでした。

Dさんは食事に偏りがあり、事業所のお弁当を全く食べられない時期がありました。給食になってから5年が経ちますが最近完食できる日が見られてきました。一品でも食べれたら十分かなと思っていましたが、ずっと支援を行う中で決して無理することはせず、しかしタイミングをうまく見つけて行った声かけをDさんが受け入れてくれました。私は一品でも十分と思っていた方なので、十分だという考えが、それ以上は無理だろうという諦めと同義だったのかもしれないなぁと学び、予想だにしなかった変化に驚きました。

長崎市手をつなぐ育成会には職員行動規範というものがありますが、他に「本人活動について~今後の職員の支援のあり方~」というものが作成されています。その文章の中に、「支援者は本人の内在する力を信じることが大切だ」と書かれてあります。新しい発見や新しい変化を逃さずに、そしてその機会をつくるための支援には、お一人おひとりと丁寧に関わり、伝えてくださっていることに気持ちから耳を傾け、できる・できないとか好き・嫌いだとかを職員が決めつけずに、信じて関わることが大切だなぁと思いました。

この仕事は発見や変化を感じられる、きらりほっとすることが多い仕事だなぁと改めて感じました。みなさんもぜひ福祉の職員になってみられませんか?

出張コンビニ&誕生パーティ

4月29日(土)に、出張コンビニ&誕生パーティを行いました。

出張コンビニでは、セブンイレブンの方が色々な種類の昼食を用意してくださったこともあり、「あれにしようかな」「これもいいな」「迷う~!」等の会話が聞こえましたが、皆さん最後は好きな昼食を購入され、食事を楽しまれていました。

午後の誕生パーティは、余暇委員会の方が中心となって場を盛り上げてくださいました。

今年の誕生会は、誕生者の皆様への『贈る言葉』をテーマに取り組んでいるのですが、お祝いの言葉1つ1つに拍手が巻き起こり、とても盛り上がりました。

仲間を心配する姿にきらりほっと

日々の生活の中で、毎日好調ということは誰しも無いことで、特に年度が変わるとか季節の変わり目とか落ち着かないものです。

Aさんは環境の変化が大きくていつもよりも気持ちが落ち着くのに時間がかかっていました。元々笑顔がとても素敵で、その笑顔で周りをホッとさせてくれる方です。少しずつ笑顔が出られる日が見られ、その時は他の方も嬉しそうにボディタッチに行かれ、その光景もきらりほっとしたのですが、ある方が笑顔のAさんのところに会話に行かれ「久しぶりにニコニコされているAさんと話せて嬉しかった」と涙されたそうです。Aさんのことをとても心配してくださっていたんだなぁと感じました。

集団生活では毎日何か変化があり、日々色々なことがあります。嬉しいことや楽しいことばかりでなく、もやもやすることや不快なこともあるかもしれません。そんな中、お互いの様子に思いを馳せながら一喜一憂される優しい姿にきらりほっとしました。

みんな楽しみ サークル体験

4月に入り、新しい仲間や職員を迎え今年度もスタートしました。

4月15日には、「サークルオリエンテーション」がありました。一通りのサークルを体験していただいて、今年入りたいサークルを決める活動です。

からおけは、好きな曲を選んでもらい、歌を楽しんでいただきました。

いんどあは、花の創作やパズルなどの皆さんがやってみたい活動を選んでいただき、体験してもらいました。

だんすは、テンポをゆったりとしてみんなが踊りやすい曲で、体を動かす楽しさを感じていただきました。

体験を終えた後は各サークルのプレゼンテーションがあり、アンケートを記入していただきました。皆さん悩まれながらも、希望のサークルを決められていました。

夢工房みどりの活動の中でも、特に皆さんが楽しみにされているサークル活動。今年も盛り上がっていきましょう!

ちょっとした気遣いにきらりほっと

利用者の皆さんはよく周りを見られていて、周りの色々なことによく気遣って、動いてくださいます。その動きは「サッと」だったり「そっと」だったり「パッと」だったり。

昼食・歯磨きの後にコロナ対策で下ろしているロールカーテンを消毒して拭いているのですが、拭きにくそうにしているのを見て、ある利用者の方がサッと近寄って端っこを支えてくれました。ピーンと張られて拭きやすくなりました。

3月は別れがある時期ですが、お別れ会で大粒の涙を流された方がいました。その際、同じ班の仲間がパッと動いて、ティッシュをそっと渡されていました。その方自身涙もろい優しい方なのですが、だからこその気遣いだったのかもしれません。

そのような思いやりのあるちょっとした気遣いがたくさんあって、きらりほっとします。

お互いへの行動が「あぁ、過度になって衝突しそうだなぁ」と感じることもありますが、ある職員がその姿を「お互いを気遣う友情に心が温まります」と言いました。見方次第では衝突の種でなく、友情の行動になるのだなと感じました。

今年は職員会議でリフレーミングの研修を行ったのですが、『きらりほっとフレーム』で見ていくと、利用者の方の素敵な姿がもっと見つかるかもしれません。

次年度も取り組んでいきたいと思います。

みどりキラキラ合戦☆彡

今年度の本人活動発案企画は『みどりキラキラ合戦』でした。昨年・一昨年は「みどりわくわく文化祭」で、創作やレクリエーションの活動を行いましたが、今年度はなんと“選挙”を題材としたこれまでと違う活動が企画されました。演説から投票まで本番さながらの設定で体験活動を行いました。

  

候補者役には職員が3名指名され、それぞれ公約を掲げてポスターを作りました。本人活動準備委員会の皆さんが、選挙のサポーターを勤め、街頭演説などとても盛り上がりました。

 

最終演説では、利用者の方々から拍手も巻き起こり、作業室を投票所として、本当の選挙会場のようなセッティングで投票を行っていただきました。投票所の係、集計係も本人活動準備委員の皆さんが勤められました。

  

初めての試みながら、事前の準備から当選者の発表までとても盛り上がり、有意義な疑似体験になったと思います。

 

午後のレクリエーションも新作の『何が出るかなゲーム』と馴染みのある「おにぎり神経衰弱」が企画されました。さらにチームにも一工夫あり、男女に分かれての対決が初めて行われ、年末恒例の紅白歌合戦のごとしで、また新しい盛り上がりとなりました。

今回の優勝は、白組(男性チーム)でした。これからも本人活動準備委員会の皆さんには、活動をさらに楽しく、利用者の皆さんにわかりやすいものになるようにアイデアをたくさんいただきたいと思います。