「自分らしく生きる」って…?

 「自分らしく生きる」ってどういうことでしょうか?

 自分が「自分らしく生きてるか?」と問われても、どうだろうかと頭を抱えてしまいます。ましてや、自分で決める事ができにくい障がいのある人にはもっと難しい事でしょう。

「何を食べたいか?」、「何を着たいか?」、「誰と出かけたいか」、「どこに住みたいか」、「お給料や年金で何を買いたいか」 どれくらいの事を自分で決めているかが、またはどれだけたくさんの選択肢を与えられるかが、自分らしく生きてるかどうかに繋がるのではないかな~と思っています。

ある日、あるお母さんが「今度、子どもがもっと周囲に受け入れてもらいやすいように、薬を試すことにしました。」 というお話をされました。そのお子さんは、自傷や他傷行為があり、そのことでお母さんもたいへん心を痛められており、少し眠気を催し大人しくなるようにと、服薬を決心されたようでした。

「そうすることで、子どもも抑制されたり、叱られたりすることも減るし、周囲の人にも受け入れられやすくなり、結果としては本人にとってもいいと思うんです。」というお話しを聞き、「それはご本人が望む事でしょうか?」と問いかけながらも、お母さんにとっても苦渋の選択だったのだろうと、やるせない気持ちになりました。

「その人らしく生きるためには、本人の事は本人に決めてもらう。」と、分かってはいてもどうにもならないこともあるのかもしれません。でも、受け入れやすいとか受け入れにくいとか、支援者の都合でその人を見ることは、障がいのある人やその家族に寄り添っていると言えるでしょうか。障がいのある人たちをサポートする立場としては、ありのままのその人を受け入れられるように、支援する側が利用者に合わせていけるようなスキルを待たないといけないと思いました。

では今回は9月前半の活動からご紹介します。

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これでいいのだ!

先月、九州地区育成会の鹿児島大会に参加してきました。

その中で「ゲニー工房」という就労継続支援B型事業所を大分で運営されている、小児精神科医の釘宮誠司さんの講演を聴く機会がありました。主に発達障害の人たちの支援をされており、講演の内容も自閉症・アスペルガー・AD/HDを発達三兄弟と称して、それぞれの特性や関わり方、新しい取り組みなど、ユーモアたっぷりに話されました。

釘宮さんがご自分の病院で行っている認知行動療法的アプローチを紹介されたのですが、その中にライフステージに応じた支援というのがありました。0~2才(おっぱい飲み込み期)、2~9才(遊び込み期)、10~18才(覚え込み期)、19才以上(磨き込み期)という4つのステージに分かれていて、タイムケア世代の遊び込み期、覚え込み期の子ども達に必要な支援とは「集団の中で遊びを教える支援」「集団で遊ぶことの楽しさを教える支援」そして「こだわりへの介入」「興味の発見、専門性の追求」「特性を発見し、育てるスクーリング」だそうです。集団は同級生ではなく異年齢がいいそうですよ。

特に、小学校高学年から高校までの覚え込み期の子どもたちは、ルールや習慣、言葉、コミュニケーション能力など、社会生活に必要なことを覚え込み、自発的に動き「自信を持つ」ことが大事ということでした。聴いていて、「これって育成会のタイムケアにも当てはまる!」と興奮してしまいました。

支援には自由と構造化が大事という事でしたので、これについては、まだまだ勉強していかなければなりません。しかし、年齢も学校も違う子ども達が集まって、楽しく遊び、マナーやルールを身につけながら、さまざまな体験をして自信を付けていくという点で、「うん!このやり方でいい!」と鹿児島の地で勇気をいただいた私でした。confident

今回は夏休み後半の活動からご紹介します。

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